導入事例
30店舗を3名で接客 ― 省人化と満足度向上の両立を実現(自遊空間様)
複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」
株式会社ランシステム
株式会社ランシステム 直営店舗運営部 部長 林大介様(右)と直営店舗運営部 直営店舗管理課 係長 佐々木一真様(左)
24時間365日、年中無休でリラクゼーションやアミューズメントを提供する「スペースクリエイト自遊空間」。2名〜3名のスタッフで30店舗の接客を同時におこなうといった驚くべき効率化を実現しています。
今回は直営店舗運営部の林様、佐々木様に少ない人数でも質の高い接客を提供し続けられる秘密を伺いました。
はじめにランシステム様の事業内容と、お二人の現在の役割を教えていただいてよろしいでしょうか
林様:
弊社では複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」を全国に展開しています。直営店とFC店合わせて無人化ソリューションを行っているのが36店舗あるのですが、その中でRURAを導入しているのが30店舗です。
24時間年中無休で、漫画やインターネットを使うことができる個室スペースや、その他アミューズメントを提供させて頂いております。
その中で私は現在、全直営店舗の運営管理をしています。実際の店舗の運営する中での人員配置やイベントキャンペーン、料金戦略などをチームメンバーとともに担当しています。
佐々木様:
私はRURAを管理しているリモートセンターチームのリーダーをしています。
RURA導入で来店されるお客様の満足度も向上
2021年の5月頃からRURAを導入していただいているのですが、当時抱えていた課題感や、そこからRURAの導入に至った経緯をお伺いしてもよろしいでしょうか
佐々木様:
導入前から店舗はセルフ化を進めておりまして、困ったお客様にはお電話だけで対応をしていたのですが、それだけだとどうしてもこちらからお客様にアクセスできないということがあり、それを課題として感じていました。
加えて、お客様がお手元で何を見ているのかもわからないので、とりあえず「困ったので助けて欲しい」という内容の電話に対応しなければいけない状況でした。
画像で確認する手段もあったのですが、送られてくる情報に遅れがあるのと、画像で困っていそうなお客様を認識できても、こちらからお客様にアクセスすることはできませんでした。
そこでお客様とこちらの接客側とで相互にコミュニケーションが取れるツールが欲しいと考えていたところに、RURAを紹介していただきました。
林様:
その当時は無人入金・無人入場・自動清算ができたのですが、完全な無人化ソリューションではなく、ただ単純にお客様がご自身で最初から最後までの操作を行う機器でした。
それと、2020年にコロナウイルスが蔓延したこともRURAの導入に大きく影響しましたね。店舗を運営するにあたっては感染拡大防止が第一条件でしたので、そのための無人化をより進めるためのツールを探していました。
また、労働人口の減少も大きな課題であり、セルフ機器の導入による店舗運営のやり方を知っていても、やはりお店に人がいないと運営できない状態ではありました。
このような課題を抱えている中で、RURAを使って無人化を進めようとなりました。
実際にRURAを導入していただいて、接客の変化などはございましたでしょうか
林様:
やはり接客業である以上、お客様の顔や表情が見えることが重要かなと思います。そういう意味では、RURAの導入前の電話対応と比較すると良い接客が提供できていると考えています。
お客様からスタッフの表情も見えるということも重要ですね。
電話上で声だけの対応だと、どうしても少ない情報から一方的に想像を膨らませてしまい、言い方とか伝え方とかが相手の意図とずれてしまうといったこともあるのですが、RURAを用いてお互いの顔や表情、手振りなどを見ながらコミュニケーションを取れるとお客様に伝えやすいというのがありますね。
佐々木様:
初めの頃はアバターでの接客にもチャレンジしましたね。困っているお客様にどうやって声をかけたらいいか、試行錯誤しながら試してみていました。しかし、お客様からのフィードバックや使用しているスタッフの意見を参考にしながら、今では全店舗でスタッフの顔を出して接客をしています。お客様の安心感にも繋がっていると感じます。
電話のみでの対応が難しい理由の1つがお互いが相手の顔が見えないというお話だったのですが、他にはどんな点が大変だったのでしょうか
林様:
お電話だけの対応だとクレームになってしまうこともありました。
声の大きさやトーンは、人それぞれだとは思うのですが、あるお客様にとっては問題なく接客ができても、他のお客様にとっては元気がないように思われてしまったり、接客向きではないのではないかと思われてしまったりもしていたので...。
ですがRURAを導入して、こちらの顔や表情が見えている状態であれば人対人の意識が強まり、お客様が勘違いで怒ってしまうということもなくなりました。
自遊空間30店舗の接客を2〜3名で、効率的に
RURAにご期待していただいた部分や、実際の運用方法をお伺いしてもよろしいでしょうか
佐々木様:
RURAに期待していた部分としては、お客様からもスタッフからも相互に声かけができるというのが一番大きかったです。RURAを使っていると現地の映像をリアルタイムに確認することができ、お客様が困っているかどうかもすぐに判断がつくので、そのタイミングでお声がけをするといったことを実施しています。
少しずつ運用面の見直しはおこなっておりまして、動体検知での確認だけでなく呼び出しボタンも活用することにより、必要なタイミングではより効率的に接客をおこなうことができています。接客が必要な方にはスタッフが対応をして、忙しいタイミングではスクリーンセーバー機能を活用して使い方の動画を流したりと、RURAの機能を色々と使わせていただいています。
導入当初は、毎週RURAのカスタマーサクセスチームの皆様との定例をおこなわせて頂きまして、こういった機能が欲しいと希望を出すと、どんどんRURAが進化していきました。
導入して終わりではなく、関わる皆様が成功させようと思ってくれていることがいつも伝わってきて、それが成功につながっているのではないかと思っています。
今では定例会の頻度は月に一度と減っているものの、カスタマーサクセスチームとは日常的にコミュニケーションを取りながら、より使いやすくなるためのご相談をさせていただいています。
林様:
また、本来の導入目的とは少し異なりますが、入場を制限した方が良い方への対応もRURAでできていますね。夜遅い時間帯だと、お酒に酔われた方が来店されたりもするのですが、中にいる他のお客様の安全を守るためにも入場は制限させていただいていて。
RURAがあればそういったお客様を遠隔地から映像で確認することができるので、他の利用者様の安全を守ることができたり、それだけでなく酔っている方がその場で倒れてしまったりした時にはこちらでRURAチームが警察を呼んでお客様の介護をすることも可能ですので、お客様の安心安全を守るということにも繋がっていますね。
RURA導入後に数値面での効果は出ていますでしょうか
佐々木様:
例えば今ですと、30店舗に対して基本的には2名シフトで回しています。
どうしても13時から19時くらいまでのコアタイムや土曜日などはお客様も多いので、その時間帯は3名で回していますが、それ以外の時間帯は2名で回していますね。
引用:MBS(毎日放送)TOKIOテラス
林様:
来店されたお客様の約14%くらいにRURAで接客をしているのですが、その14%という数値はだいたい自遊空間の新規のお客様の割合と同じなんですよね。
初めてご来店された方で、まだお店のことはわからないという方にも人を介した接客を行うことで、サービスの質を下げずにお客様に継続的に利用していただける店舗を作れたのではないかと思っています。
人件費のことでお話しすると、元々の完全セルフの機器だと現地でのサポートのために最低限の人員の配置は必要だったのですが、今回RURAの導入で無人化に成功したことにより70%近くまで人件費を削減することができています。
遠隔地からサポートすることで、店舗に割く人員を極力なくし、無人で運営できるということが人件費削減の最大の要因になっていると考えています。
少ない人数でも質の高い接客を
これから店舗展開をされていく中で、どのようなビジョンを描かれていますでしょうか
林様:
一つは、今後無人運営の店舗を100〜200と広げていく時に、これまでと同じように業績を落とさずに展開していくということですね。大きく水平展開していくとなるとどうしても人員の確保などが必要になってくるのですが、そのなかでも業績をあげていけるようにしていかなければと考えています。
もう一つは、質の高い接客を遠隔でできる環境を作り上げていくことですね。日本の労働人口が減っている中で、どこにいっても人手不足が課題になっています。
しかし、我々はアミューズメントであり、リラクゼーション施設を運営しているため、接客とは切り離して考えることはできません。その時にUIの高いツールを用いながら、また、インフラを整えながら、少ない人数でも質の高い接客を行える環境作りを目指していきたいと思っています。
佐々木様:
私も、今後店舗が広がりを見せたり、より多くのお客様に利用していただいたりする時に、遠隔接客を通じてお客様の期待に100%応えていきたいなと思っています。
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◇こんな方におすすめ
・現在の店舗運営に課題を感じ、デジタルを活用し現状を打破したい
・新たに無人店舗の出店を検討している
・店舗の省人化を推し進めたいが、具体的な方法を模索している
・自遊空間が実現する運営手法に関心がある
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登壇者の紹介
佐々木 一真
直営店舗管理課 係長
直営店舗のMGRを経て
現在は遠隔接客サービスセンター責任者
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